セミナー概要
「正多面体と群と行列」
理学部数理学科2年 小西 正秀
大学で最初に学ぶ数学科目として線形代数学があります。
これは高校で習った行列を拡張したようなものですが、
今まで習ったものよりも抽象的になってきます。
このセミナーは、正多面体という比較的具体的なものを用いて、
抽象的な内容をいくらか理解するということを目的としています。
内容の大まかな流れは、最初に正多面体をクルクル回転させて、
元の形と一致させるにはどのような回転をさせればいいかを考察し、
その次にその回転がどのような性質を持つのかということを考え、
最後にその回転を行列で表してみよう、というものです。
当初はいくつか図を載せようとしていたのですが、
今の時代ネットで検索すればいくらでも出てくるので、
敢えて載せておく意味も無いか、と思い割愛しました。
文章を読むと何やら小難しそうに見えますがやってることは単純なので、
気軽に参加してください。
「量子力学」
理学部物理学科4年 千賀 裕子
ご入学おめでとうございます☆
このセミナーの内容は、『現代物理の代表である量子力学の基本的な概念を学び、物性物理で有名な超流動の仕組みや、化学で出てくるパウリの排他律がなぜ生じるのかについて理解しよう』というものです。
わからないところは納得できるまで議論につきあいますし、予習の出来や予備知識より、純粋におもしろそうだと思う気持ちを持っている人がたくさん集まってくれたら嬉しいです☆
また、量子力学はほかの科目とも結びつきが深いので、物理以外の科目に興味がある人も大歓迎です!
「マグマ学」
理学部地球惑星科学科4年 纐纈 佑衣
岩石は大きく分けて、火成岩,堆積岩,変成岩の3種類に分類されます。
そのうち、火成岩は地球内部で形成されるマグマが固まってできたものです。
マグマの固まる様子は相図という図を使うことで知ることができます。
相図とはものの状態が温度圧力の変化に伴ってどのように変化するかを表した図です。
本セミナーでは相図の見方を勉強し、マグマから岩石のできる様子を勉強します。
「Imageで見る化学」
理学部化学科4年 小島 広孝
高校までに化学について学んだ経験のある人は多いと思うが、大学の化学はこれまでとはまた一味違う。入学して戸惑わないよう、その基礎的な一般化学について、主に軌道の概念から理解することを目標とする。また、当セミナーの後に行われる化学実験に関しても、同様の見地から考察できるよう配慮した構成になっている。ここで特筆すべきは、当セミナーでは数式や数学的証明については一切扱わない。これは小難しい理屈抜きにして、化学の本質をイメージで垣間見てほしい為である。…決して、担当者に数学的な欠陥があるわけではない、と強く言いたい。
「実験室の飛行機雲」
理学部物理学科4年 黒岩 健
みなさんは、「反粒子」だとか、「反物質」という言葉をきいたことがあるでしょうか?
反粒子というのは、身の回りのモノを構成している物質と非常によく似ているのですが、その普通の物質と反粒子でできた反物質が出会うと、それらが消えてなくなり、光となってしまうという信じがたい性質を持つものです。
このことは、1930年ごろに、霧箱という実験器具を使って確かめられました。
このセミナーでは、その霧箱を作成し、実験を行います。
「水素原子のシュレーディンガー方程式を解く」
理学部数理学科2年 小野田 実頼
みなさん、こんにちは。このセミナーでは水素原子のシュレディンガー方程式を数学的に解いていきたいと思います。といってもシュレディンガーってなんだ?って思う人もいると思います。
簡単にいえば、このセミナーの目的は、水素原子の周りを回っている電子の軌道を調べてみる、ということです。高校で物理をとった人は覚えているかもしれませんが、電子は粒子ではないんです!!実は電子は粒子と波の性質を持っているのだ(びっくり!)。この波が従う方程式のことをシュレディンガー方程式とよび、それを求めていこう、というわけ。これを解けば、粒子+波動である電子の様子が分かるかもしれません!
さらに、この解とスピン量子数によって、化学における最大電子数で、なぜK殻に2個、L殻に8個、…の電子が入れるのか、ということも分かってしまうのです。
テキストの内容は、微分の計算をするのが主で、そこまで難しくは無いと思います。大学に入ってからは数学以外にも物理、(化学)の授業や計算ですぐに偏微分を扱うようになるので今後の授業の理解の手助けになったら、と思っています。それでは、セミナー当日にお会いしましょう!
「理論進化学」
理学部地球惑星科学科4年 西岡 佑一郎
生物の系統樹を描くことで類縁関係、系統関係、祖先系統の状態を推測することができる。また、系統樹は現生生物の分類、分岐年代の考察にも活用でき、分類学の世界ではDNAを用いた分子系統分類学として用いられている。 本セミナーではまず系統樹の作成法・使用法について解説し、実際に生物の系統進化について議論していく。
「数2・数3でセミナーをしてみよう」
理学部数理学科4年 足立 真訓
このセミナーではベクトル解析への入門を兼ね、主に数II・数III
を自主ゼミしてみようと思います。目的は3つです。
1. なにはともあれ, 自主ゼミを体験してみる。
2. 高校で学んだ微分積分を見直す。
3. 大学で学ぶベクトル解析を少しかじってみる。
ちょっと地味な内容ですが、大学に入ってからの勉強に確実に役立つ内容だと思っています。ぜひ参加
してください
「色で見る化学実験」
理学部化学科4年 三摩 絹子
この実験は、無機化学を中心に取り上げています。高校で化学があまり得意ではなかった人も、遷移金属化合物特有の色のことは覚えているのではないでしょうか。
このセミナーでは、実験を通して“遷移金属化合物がなぜ色づいてみえるのか”というテーマに可能な限り迫ってみます。
なお、午前のセミナーで扱った“軌道の形”に関連させて大学で学ぶ化学の基本的な概念をわかりやすく解説していきます。両方あわせて受講する必要はありませんが、より理解を深めるためどちらのテキストも読んでくると良いでしょう。